今回は、初産婦さん。
助産師ならば誰でも悩む、あの
回旋異常
だよ。
さて、今回は、高位破水の初産婦さん 38週5日
推定体重が3000g以上ある。
36週くらいから頻回にお腹の張りもありました。陣痛には至らず、38週5日に
「高位破水」
で4時に入院となりました。
お腹の張りは、破水後は、それほどでもなくなり、
誘発のためPGEの内服を始めました。
「高位破水+陣痛なし」は
ちょっと大変なお産が多いです。
反り腰・もしくは骨盤前傾(入口面が狭い)なので、本人に気を付けるように伝えました。
6錠内服し、15時30分に陣痛開始となりました。それで3~4㎝。
呼び出しがあったのは、19時。
5㎝開大したということでした。展退は80~90%。外子宮口に突っ張りあり。児頭下降はSt-0.5 中~軟 中~前方
19時30分内診し、6㎝。柔らか~い。これはいける!とひそかにガッツポーズ。
でも右側の子宮口が展退が長く、硬い。ついでに陣痛の度に、右の骨盤が痛いということも言っていました。
また、児頭に既に産瘤があったりして・・気になる。。というところでした。
とりあえず、必要性がありそうなので、「分娩整体」を始めました。
20時15分 内診、あっという間に8㎝。外子宮口のツッパリなし!
21時35分 完全破水。9㎝。9㎝かぁ・・・全開大になっているかと思った。。
「このまま陣痛が強くなって、23時ごろに出産やな~」なんて勝手に考えていました。
嘔吐もして‥さぁ!進むぞ~っと思ったら・・
陣痛弱くなってない?
22時45分 ぜ、全開していない・・9㎝のまま。。 が~~~ン
もしや・・だけど・・ ROT(right occipit transverse)
何があったん???「赤ちゃんが狭いところがある」ということ。
で・・よく観察すると・・
仙骨がフラットでは・・・。物理的に狭いんだなぁ。。
本来仙骨って、カーブがあるもの。でもフラットになっているし、伏臥位になるし・・。これでは、あかん!
まずは‥少しずつでも赤ちゃんを通してあげないといけない。
ということで、考えたのは、
シーソー作戦!
仙骨をシーソーに見立てて、赤ちゃんのところを広くするというもの。分娩整体で可動が良くなっているので、入口部を広くすることから始めました。
「本人からも、強い陣痛とそうではない陣痛がある」というもの。
23時30分 全開なので、「後は、児頭を下げていくだけ!」促進剤を使いました。(悩んだけど、時間がかかってしまうことがまたママの疲労になるので・・)
骨盤の恥骨と尾骨間(前後)が狭いので、側臥位のままで、内旋をし、仙骨を前傾にして、発露まで行きました。
そして赤ちゃん誕生♡
入口面から坐骨棘までずっと狭い
何があるかわからないのが「お産」
妊娠中から、
ガスケアプローチ「ペリネ・息を吐く」
をしていたのもあって、
3410gだけど、
息むこともなく、
会陰の浮腫み無し、痔なし、会陰裂傷無し!
赤ちゃんの頭はちょっと「たんこぶ」・・赤ちゃんも頑張りました!
ママが、頑張っている姿をみて「この母は、どんな困難にも乗り切れる!」と確信しました
素敵なお産に立ち会うことができて、感謝です!
そして、その日、私は4時に帰り、シャワーをして、4時30分に就寝。6時30分に「遅刻!!」と起きて、朝の準備をしました・・とな
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